「はやぶさ」と「やまびこ」は、どちらも東北新幹線を走る列車です。駅のホームで見比べると、緑色の車体や白い車体、赤い車体など、見た目に大きな違いがあるように感じますよね。
ただし、はやぶさややまびこは列車の名前であり、E5系、E6系、E2系は実際に使われる車両の形式です。列車名と車両形式は同じ意味ではないため、「緑色だから必ずはやぶさ」「白い車両だから必ずやまびこ」とは限りません。
たとえば、E5系ははやぶさだけでなく、やまびこやなすのにも使われます。また、E6系はこまちだけでなく、はやぶさややまびこに連結されることがあります。
この記事では、はやぶさとやまびこの見た目の違いを、車体の色、先頭部の長さ、車体の幅、連結の有無から比較します。駅で実際に見分ける方法や、写真から車両を判定するときの注意点も紹介します。
はやぶさとやまびこの基本的な違い
列車名と車両形式は別のもの
最初に覚えておきたいのは、「はやぶさ」「やまびこ」が列車の愛称で、「E5系」「E6系」「E2系」が車両形式だということです。
列車名は、主な運転区間や停車駅、列車の役割を表します。一方、車両形式は、実際に使われる新幹線車両の種類を示しています。
そのため、同じ車両形式が複数の列車名に使われることがあります。E5系は、はやぶさ、はやて、やまびこ、なすのに使われています。E6系も、こまちだけでなく、はやぶさ、やまびこ、なすのに使用されます。
見た目から分かるのは、基本的に車両形式です。列車名を確定したい場合は、車体のデザインだけでなく、駅の発車案内や車体側面の表示も確認しましょう。
はやぶさは速達タイプの列車
はやぶさは、東京と仙台、盛岡、新青森、新函館北斗などを結ぶ速達タイプの列車です。停車駅が比較的少なく、長距離を短時間で移動したい人に向いています。
はやぶさには、主にE5系またはH5系が使われます。E5系とH5系は形がよく似ており、どちらも先頭部が細長いロングノーズになっています。
また、はやぶさにはE6系を連結して運転する編成もあります。前方または後方に赤いE6系が連結されている場合、緑色のE5系と赤いE6系が一緒に走る特徴的な編成になります。
はやぶさは全車指定席として運転される列車が基本です。自由席に乗るつもりで駅へ向かうと座席を確保できない可能性があるため、予約時に座席の扱いを確認してください。
やまびこは停車駅が多い列車
やまびこは、東京と仙台、盛岡方面を結ぶ東北新幹線の列車です。はやぶさより多くの駅に停車する列車が多く、大宮、宇都宮、郡山、福島、仙台などへ向かう際に利用されます。
やまびこに使われる車両は一種類ではありません。E2系、E5系、E6系などが使われるため、列車名だけで車体の色を決めることはできません。
白い車体に青い帯が入ったE2系のやまびこもあれば、緑色のE5系を使ったやまびこ、E5系と赤いE6系を連結したやまびこもあります。
やまびこは自由席が設定される列車もありますが、列車ごとに自由席の号車や停車駅が異なります。乗車前には、列車名だけでなく、行き先、停車駅、座席の種類を確認しましょう。
車体の色で見る見た目の違い
緑色のE5系|はやぶさ・やまびこなどに使用
E5系は、車体上部が緑色、下部が白色で、その間にピンク色の帯が入ったデザインです。JR東日本の公式案内では、緑色は「ときわグリーン」、白色は「飛雲ホワイト」、帯は「つつじピンク」とされています。
駅で見ると、緑色の面積が大きく、白い車体との境目にピンク色のラインが入っているため、白と青のE2系とは印象が異なります。
先頭部は非常に長く、鼻が前方へ大きく伸びています。このロングノーズは、トンネルへ入るときに発生する空気圧の変化や騒音を抑えるための設計です。
E5系は、はやぶさだけでなく、やまびこやなすのにも使われます。緑色の車体を見たら、まずE5系の可能性を考え、その後に駅の表示を確認するとよいでしょう。
紫色のラインが入るH5系|北海道新幹線の車両
H5系は、JR北海道が運行する北海道新幹線の車両です。車体の形はE5系をベースにしているため、緑色の車体と長いロングノーズはE5系とよく似ています。
見分けるポイントは、車体中央部に入るラインの色です。E5系がピンク色のラインなのに対し、H5系は紫色系の「彩香パープル」が使われています。
ただし、駅のホームから遠くに停車している車両を見る場合、ピンクと紫の違いは分かりにくいことがあります。北海道方面へ向かう列車かどうか、車体のロゴや駅の案内表示もあわせて確認してください。
H5系は、主に北海道新幹線のはやぶさなどで使われます。E5系と同じような形でも、中央の帯の色に注目すると判別しやすくなります。
白と青のE2系|やまびこ・なすのに使用
E2系は、白を基調とした車体に青色の帯が入ったデザインです。E5系よりも先頭部が短く、車体全体がすっきり見えるのが特徴です。
横から見ると、E5系のように鼻が大きく前へ突き出していないため、先頭形状の違いを確認しやすいでしょう。
E2系は、現在のJR東日本公式案内では、やまびこやなすのに使用される車両として紹介されています。白い車体に青い帯が入った新幹線を見たら、E2系の可能性が高くなります。
ただし、光の反射や車体の汚れで帯の色が見えにくいことがあります。青いラインだけでなく、車体全体の色と先頭部の長さを一緒に確認してください。
赤いE6系|こまち・はやぶさ・やまびこなどに使用
E6系は、秋田新幹線こまちで使われる赤い車体の新幹線です。車体上部は赤色系で、側面には白やシルバー系のラインが入っています。
先頭部は低く細長く、E5系とは違った鋭い印象があります。赤い車体を見た場合は、まずE6系を候補に入れるとよいでしょう。
E6系は、東京から盛岡までの新幹線区間と、盛岡から秋田までの在来線区間を直通運転するためのミニ新幹線です。通常の新幹線より車体幅が狭く、E5系と並んだり連結したりすると、大きさの違いが分かります。
E6系はこまちだけでなく、はやぶさややまびこなどに連結されることがあります。赤い車両を見て、必ずこまちだと決めつけないようにしましょう。
先頭形状で見る車両の違い
E5系・H5系は非常に長いロングノーズ
E5系とH5系の先頭部は、ホームから見ても分かるほど長く伸びています。丸みを帯びながら細くなる形状で、車体の中央部分から先頭までがなだらかにつながっています。
この形は、高速走行時の空気抵抗やトンネル突入時の圧力変化を抑えるために採用されています。E5系は最高速度320km/hでの営業運転に対応しており、高速走行を支える技術の一つがロングノーズです。
ただし、すべての区間で必ず320km/hで走行するわけではありません。線路設備やダイヤ、停車駅によって実際の速度は変わります。
E2系は先頭部が短く丸みがある
E2系の先頭部は、E5系やH5系と比べると短く、丸みのある形状です。白い車体に青いラインが入り、鼻先も極端に細長くありません。
遠くから見ると、白い車体と青い帯が先に目に入り、その後に先頭部の形状を確認する流れになります。E5系との違いを見たい場合は、同じホームや隣の線路に並んでいる車両を比較すると分かりやすいでしょう。
E6系は低く細身の先頭部
E6系は、赤い車体と低く細身の先頭部が特徴です。E5系と連結している場合、赤いE6系と緑色のE5系の高さや幅の違いも確認できます。
車体幅が違うため、連結部分を見ると赤いE6系が少し細く見えることがあります。駅で停車中に編成全体を観察できれば、E5系とE6系の違いを見つけやすいでしょう。
はやぶさとやまびこを駅で見分ける方法
まず車体の色を確認する
遠くから新幹線を見る場合は、最初に車体の色を確認します。
| 見た目 | 候補となる車両 | 使用される列車名の例 |
|---|---|---|
| 緑・白・ピンク、長い鼻 | E5系 | はやぶさ、やまびこ、なすの |
| 緑・白・紫系ライン、長い鼻 | H5系 | はやぶさなど |
| 白・青の帯、比較的短い鼻 | E2系 | やまびこ、なすの |
| 赤い車体、低く細身 | E6系 | こまち、はやぶさ、やまびこ、なすの |
この表で分かるように、車体の色から車両形式は推測できますが、列車名は一つに決まりません。最後は電光掲示板や車体の表示で確認する必要があります。
次に先頭部の長さを見る
緑色や白色の車体を見つけたら、先頭部の長さを見ます。緑色で極端に鼻が長ければE5系またはH5系、白色で鼻が短めならE2系の可能性が高いでしょう。
赤色の車体で低く細身の先頭部なら、E6系と考えられます。E6系はE5系と連結されていることがあるため、赤い車両の後ろに緑色の車両がつながっていないか確認してください。
最後に列車名と行き先を確認する
車両形式を推測したら、駅の発車案内で列車名と行き先を確認します。はやぶさ、やまびこ、こまちでは、停車駅や指定席・自由席の扱いが異なります。
乗車する場合は、列車名だけでなく、発車時刻、行き先、号車番号も照合してください。特にE5系とE6系の連結列車は、予約した号車がどの車両にあるのか確認することが大切です。
連結車両を見分けるポイント
緑色と赤色がつながっていればE5系+E6系
駅で緑色の車両と赤色の車両が連結されている場合、E5系とE6系の併結編成である可能性があります。
この編成は、はやぶさとこまちの組み合わせだけでなく、やまびこなどにも使われます。赤い車両が見えたからといって、列車全体がこまちとは限りません。
どちらが先頭になるかは列車や方向によって異なるため、乗車時はホームの号車案内を確認してください。
車体の幅と高さにも違いがある
E6系は在来線区間を走るため、E5系より車体幅が狭いミニ新幹線です。E5系と連結している状態では、赤いE6系が細身に見えることがあります。
ただし、斜めから見たり、遠くから見たりすると幅の違いは分かりにくくなります。色、先頭形状、連結部分の3点を合わせて確認すると、判断しやすくなります。
写真で見分けるときの注意点
側面だけでは列車名を確定できない
写真に車体の側面だけが写っている場合、E5系やE2系などの車両形式は推測できても、はやぶさややまびこといった列車名までは分からないことがあります。
写真を撮影した駅、撮影時刻、行き先、駅の発車案内などを組み合わせると、列車名を確認しやすくなります。
色は光や写真加工で変わる
晴れた日のホームでは、E5系の緑やH5系の紫のラインが鮮やかに見えます。一方、曇りや夜間、照明の下では色の違いが分かりにくくなることがあります。
写真アプリやSNSの加工によって、ピンク色が赤や紫に見える場合もあります。ラインの色だけを根拠にせず、車体全体のデザインと先頭形状を確認しましょう。
先頭車両が写っていない場合
先頭部が写っていない写真では、ロングノーズかどうかを確認できません。その場合は、車体の色、窓の配置、帯の位置、連結相手を見ます。
赤い車両と緑色の車両が一緒に写っていればE5系とE6系の連結編成、白と青の車体だけであればE2系の可能性が高いというように、編成全体から判断するとよいでしょう。
はやぶさとやまびこの見た目に関するよくある質問
緑色の新幹線は必ずはやぶさですか?
必ずしもそうではありません。緑色の車体は主にE5系またはH5系の特徴ですが、E5系ははやぶさだけでなく、やまびこやなすのにも使用されます。
緑色の車体を見たらE5系・H5系の可能性を考え、列車名は発車案内や車体表示で確認してください。
やまびこは白い車両だけですか?
いいえ。やまびこには白と青のE2系だけでなく、緑色のE5系や赤いE6系が使われることもあります。
列車名の「やまびこ」だけでは、車体の色や形式を一つに決められません。運転日や列車によって使用車両が変わるため、乗車する列車の案内を確認しましょう。
はやぶさとE5系は同じ意味ですか?
同じ意味ではありません。はやぶさは列車名、E5系は車両形式です。はやぶさには主にE5系やH5系が使われますが、E6系を連結した編成もあります。
車両形式を知りたいときは見た目を確認し、列車名を知りたいときは駅の案内表示を見るというように、確認方法を分けると分かりやすくなります。
一番簡単な見分け方は何ですか?
車体の色と先頭部の形を見る方法です。
- 緑色で鼻が長い:E5系またはH5系
- 白と青で鼻が短め:E2系
- 赤色で低く細身:E6系
ただし、車両形式と列車名は別なので、はやぶさかやまびこかを確定する場合は駅の発車案内も確認してください。
はやぶさとやまびこの違いを覚えるまとめ
はやぶさとやまびこの違いを見た目だけで判断するときは、列車名と車両形式を分けて考えることが大切です。
緑色でロングノーズの車体は、主にE5系またはH5系です。E5系ははやぶさだけでなく、やまびこやなすのにも使われます。H5系はE5系に似ていますが、中央のラインが紫色系になっています。
白い車体に青い帯が入った車両はE2系の可能性が高く、現在は主にやまびこやなすのに使われています。赤く細身の車体はE6系で、こまちだけでなく、はやぶさややまびこに連結されることがあります。
駅で見分けるときは、①車体の色、②先頭部の長さ、③車体の幅、④連結相手、⑤発車案内の順番で確認するとスムーズです。
「緑色だからはやぶさ」「赤色だからこまち」と決めつけず、車体の見た目から形式を予想し、最後に駅の表示で列車名を確認する。この方法なら、初めて新幹線を見る人でも、はやぶさとやまびこの違いを楽しみながら見分けられます。


